水は私たちの生活に欠かせない重要な物なので、水道にトラブルが起きて使えなくなるととても不便です。
キッチンや洗面所、トイレなどには蛇口がありますが、蛇口にも寿命があり使用に耐えられる年数が決まっています。

 

蛇口の寿命は約5年程度から約10年程度と言われています。
水漏れで一番多いのがハンドル部分からの水が漏れる現象やパッキンの摩耗による水漏れです。

 

もちろん場所や使い方によっても摩耗の速度は異なるので、水回りの全ての設備から5年で水が漏れるとは限りませんが、自宅で起こりやすい水漏れの原因や自分で出来る簡単な修理方法について知っておくと安心できます。

 

水質によっても水漏れの頻度は異なる

ほとんどの住宅では各市町村の上水道を使っていますが、井戸水を頻繁に使用している家庭では、井戸の水質によって蛇口の劣化が早くなります。

 

井戸水は上水道と比べると水の中に含まれる不純物が多いので、蛇口が劣化したり、パッキンが摩耗する原因になります。
また温泉が出る地域では、生活の中でも温泉水を使用しますが、水道水の水質とは違うので、蛇口に起こる水のトラブルも多くなります。

 

特に温泉成分が蛇口の内部に付いてしまい、固くて回らないなどのトラブルも起こります。
しかしどんな環境でも、パッキンなどの消耗品を定期的に交換していれば、水漏れは起きにくくなります。

 

どれほどの頻繁で使用するかで寿命も変わる

水回りの中でキッチンの蛇口が水漏れする確率が圧倒的に高いです。
それは他の場所と比べて、キッチンの蛇口は水を出したり止めたりする頻度が高くなるからです。

 

蛇口をひねると水が出ますが、これは水道に常に水圧がかかっているからであり、蛇口はこの水圧のかかった水を、常時押さえているので、水を出したり止めたりする度に蛇口にその分の圧がかかります。

 

こうした水撃をたくさん受けた蛇口は、受けていない蛇口に比べて故障する可能性が上がります。
また水を出す時に蛇口を乱暴にひねれば、故障する可能性も高くなります。

 

蛇口の水圧を抑えている部品がパッキンで、これは消耗品なので定期的に交換することをおすすめします。

 

蛇口のサビも水漏れの原因になる

蛇口から水がポタポタと一滴ずつ漏れているならば、水道管から流れてくるサビが原因のかもしれません。
水には常に水圧がかかっているので、水道管の中のサビが水圧に押されて、蛇口を通る時に蛇口の内部を傷めてしまいます。

 

特にお湯と水が分かれているタイプの蛇口では、サビが引っかかると水が止まりにくくなるので注意が必要です。
水が止まりにくくなったり蛇口を強く閉めたり、長い間そのままにして使用を続けると、パッキンが破損してしまいます。

 

またネジ山がねじ切れたり、蛇口の内部が壊れて故障の原因になります。蛇口が壊れてしまってはパッキンを交換しても水漏れは直らないので、蛇口本体を交換することになり、料金も約1万円程度から約2万円程度と割と高額の修理費が必要になります。

 

それで蛇口から水がポタポタと漏れていても、通常の使用には問題無いし蛇口を少し力強く閉めれば止まるから大丈夫、と考えていると症状が悪化して思わぬ大きな出費になりかねないので、早めに水道修理サービスの会社に電話で相談してみましょう。

 

洗面所で水漏れが起きる原因

洗面所の蛇口も使用する度に老朽化します。
例えば3人家族で一日に洗面所の蛇口を回す回数は、少なく見積もっても12回程度になり、一年間で約4380回程度になります。

 

何度も洗面所の蛇口を開閉し続けると、蛇口の内部のナットが緩んだり、パッキンが摩耗して水が漏れ出します。
またＳ字トラップも水漏れの原因になります。

 

Ｓ字トラップとは洗面所の下あるS字に曲がっている排水管のパイプで、これがあるので排水溝の匂いが上がってくるのを防げたり、ゴキブリなどの虫が排水管から登って来なくなるメリットがあります。

 

しかしデメリットとして、髪を洗った時の抜け毛や、歯磨き粉などがＳ字の部分に引っかかり、水がつまり易くなり水漏れを引き起こします。

 

さらに洗面所でシャンプーする人は、朝の忙しい時間で顔と髪を同時に洗うことになり、急いでいるとどうしてもシャワーの扱いが雑になり、ヘッドの部分が壊れたり、ホースを無理に引っ張りだすことで亀裂が入って、水漏れを引き起こします。

 

浴室で水漏れが起きる原因について

浴室の水漏れでユニットバスの水漏れは、すぐにわかりますがタイル風呂の時には、原因が分かりにくいケースがあります。

 

お風呂場で水が漏れる場所は蛇口やシャワーの結合部やホース、給湯口、排水溝が多いです。また外付けの給湯器を使っている住宅では、給湯器が故障しているのかもしれません。

 

また浴室の繋ぎ目に使われているゴムパッキンやシャワーホースは、消耗品で10年程度に一度の交換が推奨されています。

 

今は水が漏れていないから問題ないと思っても、お風呂場のパッキンを10年以上使い続けていたら、突然水漏れが発生することもあります。

 

パッキン交換は難しい作業ではないので、自分でも交換することは可能です。
もし10年以上経っていたらdiyで交換しても良いでしょう。

 

またタイルの浴室の場合、水漏れの原因は目地のひび割れがあります。
タイルの下はコンクリートなので、長年使っていると水に侵食されて、ひび割れを起こし水が漏れることがあります。

 

ひび割れによる水漏れを放っておくと、家の土台を腐らせるなど深刻な問題を引き起こすので、タイルの水漏れを見つけたらすぐに止水栓を閉めて、修理業者に工事の相談をしましょう。

 

自分でも出来る簡単な水漏れの修理

キッチンで流し台からの水漏れを修理する時には、どの部分から漏れているのかを確認しましょう。
水道を閉めているのに水が垂れているなら、蛇口の内部が故障しています。

 

修理作業の方法は、まずキッチンの止水栓を閉めて水を止め、蛇口のナットをレンチで緩めて蛇口を分解していきます。
部品はホームセンターで買えるので、古い部品を持って行き、同じものを選べば大丈夫です。

 

またレバーで開け閉めする蛇口は、分解するときにレンチで回すのではなく、精密ドライバーを使う必要があります。
上部か前方にあるネジを緩めて外して、その後にレンチで回せば分解できます。

 

ネジが小さいので無くさないように注意しましょう。