ー水回りリフォームの相場をやさしく解説|キッチン・浴室・洗面・トイレの価格帯と選び方ー
水回りリフォームの「相場」をつくる考え方
相場は単なる平均値ではなく、製品グレード・工事範囲・住まいの条件の三点で決まります。まずは「同じ条件で比べる」ことを意識しましょう。キッチン・浴室・洗面・トイレは生活満足度への影響が大きいため、価格だけでなく清掃性や耐久性、将来のメンテ費用まで見た総コストで考えると判断がぶれません。以下で部位別の目安と、見積書の読み方、ムダを抑えるコツを順に整理します。
相場の基準になる三要素
・製品グレード:扉材・天板・機能水栓・断熱仕様などで定価と施工手間が変動します。
・工事範囲:レイアウト変更、配管の延長・更新、下地補強、内装張替えの有無が総額を左右します。
・住まい条件:戸建て/マンション、階数、築年数、共用部の搬入制限、作業時間帯の規約対応などです。
マンションと戸建ての違い
マンションは管理規約や搬入経路の養生費が加わりやすく、工期短縮のための人員増で管理費が上がることも。戸建ては配管更新や断熱強化の自由度が高い分、追加の選択肢が広がりやすい傾向です。
部位別の相場目安と内訳
ここからは多くの方が比較検討しやすい価格帯で整理します。なお、同じ金額でも含まれる範囲が異なると満足度は変わります。見積書の「内訳」と「含まれる工事」を必ず確認し、後述のチェック項目で同条件にそろえて比較しましょう。
キッチン(システムキッチン)
・入替のみ(壁付けI型→同等)目安:60万〜120万円
・機能強化(食洗機・浄水器・引出しフル化):90万〜160万円
・対面化やレイアウト変更(配管・下がり壁解体含む):150万〜300万円
内訳例:本体・吊戸、レンジフード、ガス/IH切替、給排水工事、電気配線、キッチンパネル、解体撤去、処分、養生・運搬、諸経費。天板素材(ステンレス/人造大理石)やソフトクローズ機構の有無で体験価値が変わります。
浴室(ユニットバス)
・ユニット→ユニット同等入替:80万〜150万円
・在来浴室→ユニット化+断熱強化:150万〜300万円
・サイズアップ(1216→1616等)や浴室暖房乾燥:180万〜330万円
ポイント:追い焚き配管の新設、土間の打ち直し、窓交換、バリアフリー化が加算要因。保温浴槽・高断熱フタはガス代節約効果があるため長期の総コストで検討しましょう。
洗面所(洗面化粧台と周辺)
・本体交換+軽微な内装:15万〜40万円
・収納拡張・造作カウンター・三面鏡:30万〜80万円
・配管移設+床下地補修+照明計画:60万〜120万円
鏡裏収納、タッチレス水栓、汚れに強いフロア材の選択で日々の使い勝手が向上します。洗濯機パンの交換や可動棚の新設は後悔対策として人気です。
トイレ(便器・手洗い器・内装)
・便器交換+床壁内装:15万〜35万円
・タンクレス+手洗い器+コンセント新設:30万〜80万円
・段差解消・手すり設置・排水芯移動:40万〜100万円
節水型はランニングコスト低減に直結。床の下地劣化が見つかった場合は補修費が追加されます。
見積書の見方:同条件で比較するコツ
相見積もりでは「型番が同じか」「工事範囲が一致しているか」を先に確認します。価格差が大きいときは、撤去・処分・養生・運搬などの“見えにくい費用”が含まれるかを見ます。条件がそろえば良し悪しが浮き彫りになり、判断がしやすくなります。ここでは最低限そろえたい明細と、要注意のオプション線引きをまとめます。
必須明細のチェックリスト
・本体型番(扉色・サイズ・オプション)
・解体/撤去/処分費(数量単価の根拠)
・給排水/電気工事(配管延長・分電盤回路追加の要否)
・大工工事(下地補強・開口/下がり壁解体)
・内装仕上げ(キッチンパネル/タイル/床材の仕様)
・養生/搬入/諸経費(共用部養生や駐車スペースの扱い)
線引きが曖昧になりやすい項目
・食洗機、タッチレス水栓、浴室乾燥、手洗い器などのオプション
・照明計画(ダウンライト個数、スイッチ位置)、コンセント増設
・既存不良対応(腐朽下地、白蟻被害、配管劣化)に対する単価と判断基準
相場内で満足度を上げる予算配分
「安くする」だけでなく「長く心地よく使う」視点で配分すると満足度が安定します。特に毎日触れる部分・掃除が大変な部分・見た目の印象を左右する部分に重点を置くと、同じ予算でも体験が変わります。ここでは効果が高い投資先と、削っても影響が小さい項目を示します。
投資優先:触感・清掃性・断熱
・キッチン天板と水栓のグレード、引出しの静音レール
・浴室の断熱パック、保温浴槽、カビに強いパネル
・トイレの節水性能、汚れが落ちやすい便器表面加工
コスト調整:装飾過多・過剰機能
・タイル装飾の面積を絞る、扉材は中位グレードに
・むやみに家電連携を増やさない、使わない機能は外す
・造作は見える部分に集中させ、背面は既製収納で代替
工期と進め方の相場観
一般的な目安は、トイレ1〜2日、洗面1〜2日、キッチン3〜5日、浴室3〜6日です。複数同時施工は養生や内装の手間を圧縮できる反面、生活制約が増えます。住みながらの工事では一日の終了時復旧、養生強化、ゴミ仮置きスペースの確保など管理コストが上乗せされる点も理解しておくと安心です。工程と生活動線の折り合いを早期に設計すると、追加費用の発生を抑えられます。
在宅工事の注意点
・作業時間帯/騒音/共用部の養生ルールを事前共有
・仮設キッチンや仮設洗面の有無、トイレの使用可否
・資材搬入の動線確保と近隣挨拶、駐車スペースの手配
契約前に決めるべきこと
・工期、支払い条件、保証期間、アフターの連絡窓口
・設計/仕様変更の手続きと追加単価の算定方法
・図面・仕様書・型番リストを契約書に添付し更新履歴を残す
補助金・減税で賢く相場を下げる
省エネ機器導入、断熱改修、バリアフリー化は国や自治体の補助対象になることがあります。着工前申請が必要な制度もあるため、早めに施工会社と要件・スケジュールを確認しましょう。電気代やガス代の削減効果も加味し、実質の総コストで判断することが重要です。
チェックポイント
・対象設備と性能要件、申請窓口、スケジュール
・併用可否(国と自治体、ポイント制度など)
・領収書、型番写真、工事写真の保存方法
まとめ:相場は「条件をそろえて」味方にする
水回りリフォームの相場は、製品グレード・工事範囲・住まい条件の三点で決まります。部位別の価格帯を把握し、同条件の内訳で見積もりを比較すれば、数字の意味が明確になり判断はぐっと楽になります。目先の価格だけでなく、清掃性・断熱・耐久性に適切に投資することで、長期の満足度とランニングコストの両面で“得”な選択ができます。
株式会社B・I・Cは世田谷区を中心に水回りの補修を請け負っている会社です。生活に欠かせないキッチンやお風呂、トイレなどの水回りのトラブルに関する修理と工事を承っています。住宅設備機器を確実に施工する高い技術は多くのお客様にご支持いただいておりますので、ぜひお気軽にご相談ください!
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