ー水回りに発生したカビを取り除く方法と予防する方法についてー
湿度と温度が高い季節になると、キッチンや風呂場などの水回りには、普段よりもカビが発生しやすくなります。
たとえ肉眼では確認できなくても、カビの胞子は空気中を漂っているので、2週間に1回くらいの頻度で、水回りの掃除をしなければなりません。
特に梅雨で外出が難しく感じるときには、家にいる間に気合いを入れて、水回りのカビ取りをすると良いでしょう。
この記事では、キッチンやトイレ、浴室など水回りのカビを取る方法や、予防する方法について紹介しています。
水回りで見かけるカビの種類について
黒カビは空気中を漂うカビの一種です。
とくに浴室やシンクの上部など、水が溜まりやすく、湿気がこもりやすい場所に多くできます。
浴槽の蓋や窓枠のパッキンに生えたカビは、早い段階で塩素系の漂白剤で処理しないと、あとから落とせなくなってしまうので注意しましょう。
赤カビは野菜やコメ、パンなど口に入る物に発生して強い毒性を持ちます。
湿度が高い季節は、換気扇やエアコンのなかでも繁殖します。
なお、浴室や洗面台で見かける赤い汚れは赤カビではなく酵母菌ですが、カビと同じように対策する必要があります。
緑カビは、木造住宅で見かけることの多いカビで、畳の裏や木材に発生し、タンスのなかに仕舞っておいた服に発生したり、箱買いした果物に生えるケースもあります。
毒性があり体のなかに入ると、腹痛や下痢を引き起こすので、注意しましょう。
青カビは、黒カビと同じで空気中を漂っています。
常温で保存したパンや果物に青カビが発生したときには、別の雑菌も繁殖しているケースが多いので口に入れてはいけません。
白カビも空気中を漂いますが、フワフワ浮遊しているため、見たときにホコリと間違いやすいことが特徴です。
床や壁、革製品などに多く生え、押し入れの奥や靴箱の靴などに付着しやすい傾向があります。
そのため、頻繁に押し入れや靴箱の扉を開けて、換気する習慣を見に付けましょう。
水回りのカビの落とし方
水回りに発生したカビを落とすためには、表面の汚れをキレイにしてからカビ取りを行うことが重要です。
カビが酷い部分にカビ取り用の洗剤を塗布しても、十分な効果が出るとは限りません。
掃除をするときには、初めにカビが発生した部分に水を流して表面を洗い流します。
水回りでカビが発生する環境では、油汚れや皮脂汚れ、洗剤のカスなどが積み重なった汚れも溜まっているケースが多いようです。
まずは異なる汚れを洗浄しておかないと、強力なカビ取り用の洗剤を使用しても、カビまで洗剤が行き届きません。
またカビに強い洗剤が皮脂汚れや油汚れに強いわけではないので、最初にカビが発生した部分を水やお湯で濡らして、洗剤とスポンジで汚れをそぎ落とすことが大切です。
カビの表面が見えてきたら、カビ用の洗剤や漂白剤を使用します。
注意点として、塩素系の漂白剤を使用するときには、素手で触ったり漂白剤を触った手で目や鼻を触ると危険です。
水回りで漂白剤を使用するときには、窓を開けたり換気扇を回して水回りの換気を行い、ゴム手袋を付けると良いでしょう。
また、酸素系の漂白剤と塩素系の漂白剤が混ざると、毒性のガスが出るので、漂白剤を塗布してから洗い流すまでは、2種類の漂白剤が混ざらないように注意しましょう。
小さい子どもや高齢者がいるので、強力な化学洗剤の使用に気が引けるときには、重曹を使用することもできます。
重曹は天然素材の研磨剤のようなもので、水と混ざるとアルカリ性になるので、酸性の汚れである皮脂汚れや黒カビに効果を発揮します。
重曹だけでは汚れが落ちないケースでは、重曹にお酢を加えたり、重曹と漂白剤を混ぜて使用する方法もあります。
酢を使用するときには、ボトルに酢を入れ20パーセントの濃度を保ち、カビに噴射してから水でふやかした重曹を塗り待ちましょう。
待ち時間に歯ブラシなどで表面を擦ると、黒カビを除去できます。
酸素系の漂白剤を使用するときには、重曹と漂白剤を同じ量で混ぜ合わせて柔らかくします。
それから黒カビが生えている場所に塗り、数時間付け置き浸透させたらシャワーで洗い流します。
水回りで酷いカビを除去したいときには、カビ取り洗剤や重曹をキッチンペーパーに湿らせて汚れた部分に付けたり、片栗粉を混ぜ合わせてペースト状にしてから塗布すると良いでしょう。
カビ取り洗剤を塗布してからラップで表面をカバーする方法も効果があり、洗剤が垂れたり薄まったりしないので、短い時間でカビの根本まで成分が行き届きます。
水回りのカビを予防するには
キッチンのシンクのなかに食ベ物のカスや油汚れなどが残っていると、カビが生える原因になります。
カビを予防するためには、毎日食器を洗ったあとに、食器用の中性洗剤でシンクも洗うと効果的です。
なおシンクを洗うときのスポンジは、食器に使用する物とは異なり、掃除専用のスポンジを準備すると衛生的です。
カビ表面の汚れがこびり付いて取れないときには、メラミンスポンジを使用してこすり落とすこともできます。
シンクのなかに泡が残っていると、カビができる原因になるので、掃除が終わったあとには、泡を流しきることが重要です。
最後に水分を拭き取って残らないようにすると、水垢も発生しません。
水回りの浴室で、カビや雑菌の発生を予防するには、高温多湿な環境を避けることが大切です。
浴室を使用したあとは、浴室の壁や床にも冷水をかけて、室内の温度を下げるように心がけましょう。
少しでも水分が残っていると、雑菌の栄養源になるので、乾燥させることを意識しましょう。
入浴したあとには、ワイパーを使って壁や床の水分を切り、体を拭いたバスタオルで壁や床などの水分を拭きとると良いでしょう。
使用したあとには換気扇を回したり窓を開けたりして、十分に換気させましょう。
可能であれば、換気扇は24時間つけっぱなしにするのがベストです。
トイレのカビを予防するには頻繁に掃除する必要があります。
掃除をするときには、トイレの洗剤を使用してブラシで擦れば良いでしょう。
長い間掃除をしないで、尿石やカビが付着しているときには、酸性の洗剤を使用する方法もあります。
水が溜まった部分に黒ずみのカビ汚れがあるときには、溜まる水の量を減らしてから掃除すると効果的です。
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